2021.12.10MOMOTARO JEANS
定番ジーンズとは
3レーベル(シリーズ)で構成される
MOMOTARO JEANSを代表するジーンズ。
出陣レーベル
右バックポケットに2本ラインペイントが入っている。
桃太郎の出陣時の上り旗を模したこれはMOMOTAROの商標である。
銅丹レーベル
右バックポケットに桃をシンボライズした桃ステッチが入っている。
MOMOTARO史上最も歴史あるシリーズ。
ヴィンテージレーベル
キバタ生地を使用した、クラシカルでクセのあるデニムを楽しむシリーズ。
特有の趣深いデニム。無地ポケット。
生地の厚みを知るのに重要なオンス。これは実は重さの単位。1平方ヤード(91.44センチ)当たりの生地の重さを表している。重さが重い=厚みがあったり、しっかりした生地という具合だ。 一般的なジーンズが12oz程度であるのに対して、出陣レーベルジーンズはジンバブエコットンを使用した15.7oz。所謂ヘヴィーオンス。手に取っただけでわかる重厚感。最初は硬いジーンズも、1度穿いただけでも違いがわかるほど、穿くごとにしなやかになる。これが繊維長が長く、継ぎ目の少ないジンバブエコットンの魅力。これを世界最特濃、限界まで濃く染め上げた特濃色が特徴。 織り上がったデニム生地というのは、糸がピンと張っている状態のため、水を通すとその張りが無くなり糸本来の状態に戻る。これがジーパンが数サイズも縮んでしまうような大きな縮みの正体。これを、パンツの形にする前に、あらかじめ生地の段階で大方の縮みを出してしまおう、と言うのが防縮加工。ギュッと外的圧力をかけ糸を組織に押し込むことにより縮ませる加工、これを防縮(サンフォライズド)加工と言う。 出陣レーベルはサンフォライズドデニム。これにより生地の目もシャープになり、色落ちもわざとらしさの無い、自然なものになる。 |
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銅丹レーベルジーンズはジンバブエコットンを使用した14.7oz。こちらもヘヴィーオンスに分類される。他レーベルに比べ1oz軽いのが特徴。十分なヘヴィーオンスで生地はしっかりしているが、他レーベルと比べた際に僅かに薄く、これにより穿いた時の柔らかさを感じる。 出陣レーベルと同じく、銅丹レーベルはサンフォライズド(防縮加工)デニム。他レーベルと違う点は、更にスキュー加工が施してある点。 ジーンズは綾織りであるがゆえ、着用するうちにアウトシーム(外側の縫い合わせ部分)が、綾目に沿って斜行するという現象が起こる。購入時は脚の縫い目が真横だったのに、穿いている内に前に出てきた、というのはこの「ねじれ」と言う現象だ。このねじれを軽減するねじれ防止(スキュー)加工が、銅丹レーベルジーンズには施してある。 銅丹レーベルには生地が2種類ある。これは生地の色が異なり、2色展開である。 1色は他レーベルと同様の「特濃色」。もう1色は銅丹のみで展開している「レガシィブルー」である。レガシィブルーは国産ジーンズが産声を上げた当時の色目を再現した爽やかなブルー色。国産ジーンズの聖地児島でジーンズを作る我々にとって誇り高く、そして拘りの色である。それぞれに全く違う色落ちを楽しめるため、穿き比べを楽しむファンも多い。 色落ちした銅丹ジーンズ。左が特濃色、右がレガシィブルー。 |
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ヴィンテージレーベルジーンズはジンバブエコットンを使用した15.7oz。限界まで濃く染め上げた特濃色。ほとんどベースは出陣レーベルと同じ。生地を楽しむ「無地」のバックポケット。 他レーベルと一線を画すのは、キバタ生地であるということ。キバタ(生機)とは未加工の生地、即ち織り上げた状態の生地をさす。加工技術が未熟だった当時の時代のジーンズの表情を色濃く残し、ねじれなど本格的でヒトクセあるジーンズが楽しめる。尚、ワンウォッシュ済であるため、ウエストの縮みはほぼ無く、安心してサイズ選びができる。 防縮加工などの加工が無いため、他レーベルに比べて生地の目が詰まらない。旧式力織機によってざっくりと織り上げられた生地の目を最大限に生かし、生地目がわかりやすい趣深い色落ちになる。 |