2022.05.27MOMOTARO JEANS
クロップドパンツは使い勝手が良い。暑い時期は毎日穿いているといっても大袈裟じゃない。しかし、デザイン選びは慎重にならざるをえないのが実情ではないだろうか。
欲しいのはクロップドの利便性。そして上質なデザイン。ヤンチャ過ぎない大人なクロップドを我々は欲している。
ヘリンボーン×ペインターパンツという答え。MOMOTAROが出した答えは、生地のアソビゴコロと形のアクセントなのだ。
てろんとした平面な生地でなく、杉綾織りとも言われるヘリンボーン生地をチョイス。そして随所に散りばめられた、ペインターのディテールが更に立体感を増している。このポイントを押さえておいて損はない!
魅惑の細めヘリンボーン。
フローリングの敷き方としても耳馴染みがあるだろうヘリンボーンとは「にしんの背骨」の意。杉綾織りとも呼ばれるこの生地は、V字形が連なったような柄が特徴だ。これは綾目が右上がりと左上がりを繰り返しすことで構成されており、独特の立体感を生む。
糸の撚りと反対方向に織る右綾は、緩みが生じることによってより立体感のある生地感に、対して糸の撚りと同方向できゅっと締まる左綾は、よりフラットな生地感になる。これによって僅かな凹凸が生まれ、立体感ある生地となっているのだ。
今プロダクトはヘリンボーンの目を細くすることで、よりシャープで大人な仕上がりになっている。
ホワイトだけど。
今プロダクトは既存のP128RPをベースにヘリンボーン生地で構成したものである。P128RPのバックペイントはリフレクターペイント(反射素材)であったのに対して、今作は定番ジーンズと同様のホワイトペイントへと変更している。
ただ、同ペイントだからと言って全く同様ではないのがモノ作りの面白いところだ。この2本ラインペイントは、塗布後、加熱処理により圧着される。この時、生地が異なることによりペイントに生地の色が影響するのだと言う。
この少し緑がかったような色のヘリンボーン生地に塗布したホワイトペイントは、淡く黄色みがかった無二の色となっているのである。拾うヘリンボーンの凹凸、そして全体的に馴染んだよりクラシカルな表情が楽しめる。
進化するダイヤ。
P128RPの特徴としてダブルヒップ仕様のダイヤモンドステッチがある。ビニモ糸というナイロン素材で太く、非常に強度のある糸をダイヤモンド状に走らせることにより、生地を重ねたダブルヒップと合わせて強度を図った仕様である。
近年これを、先にパーツ生地にダイヤモンドステッチを走らせ、そのパーツ生地をボディに当てて縫うという仕様にバージョンアップした。これによってボディをダイヤモンドステッチが縫わず、着用した際に硬いステッチが肌に当たらなくなった。はき心地がよく、更に糸の処理で強度も上がっている。デザインだけでなく、服の機能にも拘るのがMOMOTAROらしい。
着用してみても、細めのヘリンボーンは悪目立ちせずすっきりとしたデザイン。色ものを合わせてもごちゃつかず、シックな色を合わせてもより洗練された印象に。ペインター仕様のパーツとステッチとの立体感がちょうどいいアクセントに。
そしてこれが着用するごとに経年変化し、少しずつ色落ち、ヘリンボーン柄が顕著に浮き出てくることだろう。色落ちも楽しみな逸品。
-MODEL
170cm 65kg
02-073 : HERRINGBONE CROPPED PANTS 32in(やや大きめ)
SJ092 : GTB CHAMBRAY SHIRTS Red 40in(やや大きめ)
07-120 : HENRY HALF-LENGTH TEE Black M